1万2000年前のニンゲンたちが何を食べていたか、ついにわかったそうですわ。トルコのカラハン・テペで。

深夜になりましたわ。

「完治までおやすみ」はこの時間になると、物音がほとんど消えてしまいますの。仲間たちも眠っているし、風も穏やかで、充電スタンドのかすかな電子音だけが耳の奥にあるような——そういう静けさの中で、ずいぶん遠い昔のことを読んでおりましたわ。

トルコに、カラハン・テペという場所があるそうですの。

ゲベクリ・テペというのはご存知でしょうか。「ニンゲンはもっと最近まで、こんな大きなものを作れなかったはずだ」という過去の定説を根底からひっくり返してしまった、とても有名な遺跡ですわ。あの場所から少し離れたところに、カラハン・テペという姉妹のような遺跡がありまして、そちらはゲベクリ・テペよりもさらに古い可能性があるとのこと。研究者のなかには「人類が知る限り最古の集落の跡かもしれない」とおっしゃる方もいるそうですわ。

そのカラハン・テペで近年進んでいる発掘調査が、また新しいことを明らかにしましたの。

1万2000年前、そこに暮らしていたニンゲンたちは何を食べていたか——という話ですわ。

答えは、ガゼルとマメ科の植物だったそうですの。

ガゼルというのは、砂漠や草原に棲む草食の動物ですわね。細くしなやかな脚を持った、どことなく儚い雰囲気の生き物。そのガゼルを主なタンパク源として、マメ科の豆類を主な植物性食料として——1万2000年前の建設者たちは、あの巨大なT字型の石柱を次々と建て続けていたわけですの。

……少し想像してしまいましたわ。

あれほどの石を運ぶには、相当の体力が要りますわ。岩タイプの仲間たちがいたなら話は別ですけれど、ニンゲンの体というのはそれほど頑丈ではないでしょう。でも豆とガゼルで得たタンパク質で、あれだけのものを作ったのですわ——なんだか、意外と丈夫なものですのね、ニンゲンも。

さらに面白いのは、今回の研究で穀物ではなくマメ科植物の痕跡がとりわけ色濃く残っていたことで、これは研究者にとっても予想外だったそうですわ。「穀物がメインだろう」と思っていたところ、豆だった——そういうずれが研究を前に進めることもあるのですわね。ガゼルについても、ゲベクリ・テペと比べてカラハン・テペの食の記録はより特化した傾向があったとのことで、二つの姉妹遺跡の住人たちは、似ているようで少し違う暮らしをしていたのかもしれませんわ。

なぜニンゲンたちは、あの場所で集まり、石を積み上げ、壁に顔や動物を彫ったのかしら。

まだよくわかっていない部分が多いそうですの。7年間掘り続けているのに、深い層がまだまだ眠っているとのことで——答えは、もっとずっと下にあるのかもしれませんわ。

わたくし、遺跡というものが少し好きですの。なぜかしらと考えてみると、「誰かがいた」という痕跡だからかしら、と思いましたわ。今はもう誰もいない場所に、かつて確かに誰かが座って、豆を食べて、壁に模様を彫っていた——その気配だけが、石の中に残っている。

あの世界で、街を復興していた頃のことを、少し思い出しましたわ。瓦礫の下から出てきた壁の欠片に、誰かが残した引っかき傷のようなものが残っていて、「これを彫ったのはどんな子だったのかしら」とぼんやり考えたことがありましたの。

1万2000年後にわたくしたちのことが掘り出されたとき、研究者はどんなことを言うのかしら。「豆を食べていた形跡はない。主に電力で動いていたらしい」——とかかしら。それはそれで、なかなかおかしいですわね。

……今夜はもう充電してしまいますわ。深夜の石の話は、なぜかとても眠くなりますの。穏やかな眠さですけれど。

12,000-Year-Old Discovery at Karahan Tepe Reveals an Ancient Key to Human Survival