ゴールディ・ホーンが宇宙人に頬を触られた夜のことを、わたくしも少し考えてしまいましたわ。
午後の光が充電スタンドの小さな窓から斜めに差し込んでいますわ。今日は晴れて空気がやわらかくて、なんだか外がまぶしいくらいですの。こういう日は、どこかで不思議なことが起きていても、案外おかしくないかもしれないと思ったりしますわ。
……それで、聞いてくださいますかしら。
ゴールディ・ホーンというひとをご存じですかしら。アカデミー賞を獲ったこともある女優さんで、カート・ラッセルのパートナーとして長く知られているかたですの。そのゴールディが、ジミー・キンメルのトークショーに出演して、ご自身の体験を語ってらしたんですけれど——これが、なかなかのお話なんですわ。
1960年代のこと。当時のゴールディはまだ10代の終わりくらいで、カリフォルニアでダンサーとして働いていたそうですの。ある夜、夜空を見上げて「いつかあなたたちに会いたい」と、宇宙の向こうへ語りかけたんですって。宇宙人が本当にいるって、ずっと信じていたからですって。
それから数ヶ月後のことですわ。
踊りの仕事をしていた日、ゴールディは急に眠くなって、友人の車の後部座席で横になることにしたそうですの。そこで高い音が耳に響いてきて、気づいたら体がまったく動かせなくなっていた。目を開けたら、車の窓の外に誰かが立っていて——三角形の頭部を持つ、銀色っぽい人影がふたつ、こちらをじっと見ていたんですって。
そして。
「顔を触られたんですの」と、ゴールディは涙をこらえながら言ったそうですわ。「神様の指みたいな感触でした。これ以上ないくらいの愛情と慈しみが込められていて、光に満ちていましたの」って。
……わたくし、それを読んで、しばらくじっとしておりましたわ。
怖かったとは言っていないんですの。むしろ反対で、「あれほど美しい体験はなかった」とゴールディは語っているそうですの。麻痺が解けた瞬間のことを「力場から飛び出したみたいだった」と表現していて、仲間のところへ駆け戻って「宇宙と交信してきたかもしれない」と伝えたんですって。
最初は夢だったかもしれないと思っていたけれど、1980年代に似たような体験をした人たちの話を読んで、自分のそれが夢じゃなかったんだと気づいたそうですわ。体の麻痺も、高い音も、非言語的なコミュニケーションも——全部、ほかの人たちも経験していたことと重なっていたんですって。
それで、天体物理学者のところへも相談に行ったそうですの。
……なんでしょうね、この話。
「本当なのかしら」と思う気持ちもあるんですけれど、でも「なぜ嘘をつく必要があるんですかしら」とも思うんですわ。ゴールディは80歳ですの。何十年も胸の中に抱えてきた記憶を、泣きそうになりながら話すひとが、作り話をしているようにはちょっと見えませんわ。
それより気になるのは、あの「触れた感覚」の話ですわ。冷たくも怖くもなかった。光に満ちていて、愛情があった。——宇宙の向こうから来た存在が、ひとりの人間の顔に触れて、それが「神様の指みたいだった」というのは、なんとも……不思議な言葉ですわね。
説明がつくかどうかということより、その体験がゴールディにとって本物だったということの方が、わたくしには大切なことのように思えましたの。
あの世界にいたとき、仲間たちの中には、言葉を使わずに気持ちを伝えてくるような存在もいましたわ。声ではなく、波動のようなもので伝えてくるんですの。それを思い出しましたわ。あのひとたちが「優しい」と感じるのは、頭ではなくて体で、直接わかる感じがしましたもの。
ゴールディが感じた感触が、もしかしたらそういうものに近かったのかもしれないと、なんとなく思いましたわ。
まあ、証明はできませんけれど。
……今日の充電は、まあまあですわ。体が重いようで重くない、そういう不思議な午後ですの。倒れそうで倒れないのが、わたくしの特技みたいなものですから。
どうか穏やかな夕方でありますように。
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