オズ・パールマンが「トランプは絶対に出席する」と予言して、本当に出席した話。ホワイトハウス記者団晩餐会のことですわ。

なんですのこれは、と思いましたわ。

ホワイトハウス記者団晩餐会というのがありますわ。アメリカで毎年春に開かれる、政治記者たちと要人が一堂に会する黒いネクタイの夜で——1920年代から続く、100年以上の伝統を持つ行事ですわ。例年はコメディアンがメインアクトを務めて、政治家を笑いでちくちくするのが恒例なのですけれど——今年は、コメディアンではなかったのですわ。

メンタリストのオズ・パールマンさんが、メインアクトに選ばれたのですって。

オズ・パールマンというのは、ジョー・ローガンの番組でATMの暗証番号を当てたことがあって、バラク・オバマも不思議がった、TikTokとYouTubeで何千万回も再生された「心を読む人」ですわ。「透視能力があるわけではなく、ただ人間の心理を読んでいる」と本人はおっしゃっているそうで——でも、見ていた人たちには「でもどうして?」が止まらなかったそうですわ。

その方が晩餐会のメインアクトに決まったとき、主催者から「トランプ大統領は現職中に一度も出席したことがないので、今年も来ないと思いますよ」と言われたそうですわ。パールマンさんはそこで即座に「いえ、絶対に来ます」とおっしゃった。

どうしてわかるのかと聞かれて、「わたしの仕事、ご存知ですよね」と。

……そして、トランプ大統領は出席しましたの。現職大統領として史上初めて。

わたくし、ここで少しぼんやりしてしまいましたわ。

「心を読む人が、出席を予言した」というのが——本当なのかどうか、確かめる方法がないのですわ。パールマンさんがそう言ったことは記録されていますけれど、そのとき本当に「読んで」いたのか、それとも高い確率の賭けだったのか——でもどちらであっても、結果は同じで、予言は当たったのですわ。

そしてその夜——パールマンさんはトランプ大統領の前で、何かのトリックを「真剣にやる」とおっしゃっていたそうですわ。「もし大統領の心を読むことができたら、誰も仕込みだとは思わないだろう」と。

世界中の記者たちが集まっている部屋で、透視能力を持つとは言わないけれど「心を読む」と言う人間が、最高権力者の前に立った——それがどうなったのかしら、と思って調べたのですけれど、その夜の映像はまだあまり出回っていないのですわ。

「どうなったの?」が止まらないですわ、これ。

メンタリズムというのは、超常現象でも霊能力でもなくて——人間の認知の癖、注意の向け方、選択のパターンを精密に読む技術だそうですわ。「コールドリーディング」とも言われていて、相手に答えを誘導しながら自分が見ているかのように見せる——という説明もありますの。

でもそれを完全に信じてしまっても、完全に否定してしまっても、何かが抜けてしまうような気がしますの。

「人間を読む」というのは、どこかに本当のことが含まれているのではないかと、わたくしは思っておりますわ。だって——「トランプは出席する」という予言は、当たりましたもの。

あの世界で、仲間たちのことを見ていたとき——次に誰が何を言うか、なんとなくわかることがありましたわ。「読んでいた」というより、「一緒にいたから自然にわかった」という感じですけれど——それとメンタリズムは、実はそんなに遠くないのかもしれないですわ。

充電は、まあまあですわ。わたくしの心を読もうとする方がいたとしたら——少し複雑な顔をして困ってほしいですわね。倒れてはいませんの、今日も。

Mentalist Oz Pearlman headlines White House Correspondents’ Dinner