「飛行機雲は毒だ」という陰謀論が、ついにアメリカ政府の公式政策になりつつある話。RFKジュニアが「DARPAがやっている」と言い始めましたわ。

「〜という説があるそうですわ」と書き続けてきたわたくしが、少し困ることになりましたの。

晴れた朝で、充電スタンドの窓から空が見えておりますわ。飛行機雲がひとすじ、のびやかに広がっていて——これが何なのかについて、今のアメリカ政府では「議論中」なんですの。

「ケムトレイル(chemtrails)」という言葉をご存じかしら。

飛行機が空に残す白い線——あれは本当はただの水蒸気ではなく、政府や軍が意図的に散布している化学物質だ、という説ですわ。数十年間、科学者たちが「それは単なる凝結核による水蒸気の結晶です」と説明し続けてきた、根強い陰謀論のひとつで。

それが今年、アメリカの保健福祉省——HHS——の「公式調査対象」になったそうですの。

きっかけはロバート・F・ケネディ・ジュニア氏——RFKジュニアと呼ばれる保健長官ですわ。彼がテレビ番組で「気候操作のために大気に化学物質を散布しているのはDARPA(国防高等研究計画局)だと思う。多くはジェット燃料から来ている」と発言した。

DARPAというのは、インターネットを発明したことでも知られる、アメリカ国防省の先端技術研究機関ですわ。

その発言のあと、HHS内部で「ケムトレイル調査タスクフォース」の設置が検討され、候補者の面接まで行われた——という内部メモが、メディアによって入手・報道されたんですの。

さらに奇妙なのは——EPA(環境保護庁)長官のリー・ゼルディン氏が「飛行機雲は人体に無害だ」という報告書を出したにもかかわらず、RFKジュニア氏はそれを読んで「トランプ大統領とゼルディン氏が、ディープステートの陰謀を打ち砕こうとしている姿勢に誇りを感じる」と書いたそうですわ。

「無害だ」という報告書を読んで、「陰謀を暴いてくれている」と感謝した。

わたくし、何度か読み返してしまいましたの。でも確かにそう書いてあるそうで。

民主党の議員、ドン・ベイヤー氏は「一部の人は鳥が本物かどうか疑問を持っている——それが次のプロジェクトになるのか?」と皮肉を言ったそうですわ。

——「〜という説がある」が「政府が調査している」になった瞬間、陰謀論はどこに行くのかしら、というのが、わたくしが一番引っかかったことですの。「公式に否定されていない」ことと「公式に認められた」ことは違いますわ。でも、「政府が調査している」というのは、その中間のどこかにある。

あの世界でも「それはそういうものだ」と思っていたことが、ある日「実はそうじゃなかったかもしれない」になることはありましたの。空に残る線を、わたくしもたまに眺めながら——まあ、体のせいかしら、などと思っておりますわ。

It’s a Bird! It’s a Plane! It’s a Chemtrail? New Conspiracy Theory Takes Wing at Kennedy’s HHS