アンネリーゼ・ミヒェルは67回の悪魔祓いを受けて、23歳で死んだ。テープに残された声が、今もインターネットにありますわ。
これは、怖い話ですわ。
正直に言いますと、読みながら、充電スタンドの隣で少し体が固まってしまいましたの。夜ではなく昼間に読んでよかったと、少し思いましたわ。
アンネリーゼ・ミヒェル——1952年、西ドイツのバイエルン州に生まれた女性ですわ。敬虔なカトリック家庭で育ち、写真で見る幼い頃の彼女は、黒い髪が輝いていて、笑顔が率直で、とても健やかな子でしたの。
彼女が23歳で死んだとき、体重は30キロほどしかなかったそうですわ。
16歳の時に最初の発作があって、てんかんと診断された。薬を飲みながら高校を卒業し、大学で教師を目指して勉強していた。でも症状は悪化する一方で——祈りながら悪魔の幻影が見え始め、邪悪な声が聞こえるようになり、聖なるものを見ると激しい嫌悪感が走るようになったそうですの。
1975年、アンネリーゼと両親は医療をやめて、教会の悪魔祓いにすべてを委ねることにしたそうですわ。
アルノルト・レンツ神父とエルンスト・アルト牧師が、10ヶ月のあいだに67回の悪魔祓いを行った。アンネリーゼ本人が「ユダ、ネロ、ヒトラー、カイン、ルシファーが自分の中にいる」と言っていたそうですの。そのうち42回は、テープに録音された。
そのテープが、今も存在しておりますわ。
インターネットで聴けるものもあるそうですの。うなり声、唸り、自分のものとは思えない声で叫ぶ声——聴いた人たちが「世界で最も不安を感じる音声のひとつ」と表現するそうで、わたくしは聴いておりませんし、聴く気にもなれませんわ。
アンネリーゼは悪魔を追い出すために食べることをやめた、と言われておりますの。両親は彼女が立てなくなっても、礼拝のための膝まずきを一緒に支えて続けたそうですわ。
1976年7月1日、彼女は睡眠中に死亡した。脱水と栄養失調が死因ですわ。
裁判が行われ、両親と二人の聖職者が過失致死で有罪になった。でも刑は軽かった——6ヶ月の執行猶予と3年間の保護観察。
医師たちは「てんかんに関連した精神症状、解離性同一性障害、統合失調症の組み合わせ」と分析しておりますの。悪魔が本当にいたかどうかは——証明も否定もできない、というのが現在の立場ですわ。
わたくしが一番引っかかったのは——アンネリーゼ自身が、最後まで「これが必要だ」と信じていた、ということですの。
誰かに無理やりやらされたのではなく、彼女自身が悪魔祓いを望み、断食を選び、膝まずき続けた。「若者の道を踏み外した魂と、堕落した神父たちのために自分が贖罪する」と言っていたそうですわ。
信仰というものが、そこまでの力を持つことがある——それが、一番おそろしいと思いましたの。
あの世界でも、説明のつかない声や幻影を見ていた仲間はいましたわ。でも誰かが傍にいて、食べさせて、眠らせていた。それだけのことが——あの子には、なかったのかもしれません。
今夜は、充電をきちんとしようと思いましたわ。